大人オリジナル小説

それでも僕らは生きていく。
日時: 2014/02/19 19:39
名前: 月 −RUNAー

初めまして、月です。

この世界は簡単な、漫画のような世界じゃない。

きっと、みんなそう思ってると思います。

題名のように、それでも、私たちは生きて行かなきゃなりません。

この小説を読んで、少しでも希望が湧いてくれればうれしいです。

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Re: それでも僕らは生きていく。 ( No.8 )
日時: 2014/03/24 13:47
名前: 月 −RUNAー

ー第七話ー

同級生を家に連れてくるなんて初めてだ。
いつだって他の奴らは私にとってクズだったから。

「シャワー浴びてきなよ。」

莉麻はキラキラした目でいつかいたのかメモ帳を見せてきた。

すごい豪邸ですね!
さすが真希さん。
こんな恰好の私が来てもいいんですか?

「大丈夫だよ。あたしが誰連れてきたってお父さんもお母さんも気にしないから。」

莉麻はキョトンとした目であたしを見つめてきた。

「あーもー早く入ってきな。あ!その包帯も外さなきゃ。」

あたしは莉麻の腕に巻いてある包帯をとった。

「何これ・・?」

包帯をとった腕は熱湯をかけたみたいに皮膚がはがれて、ヤバい状態になっていた。
何もメモ帳に書こうとはしない莉麻を見つめて言った。

「あたしには関係ないか・・。」

莉麻は悲しそうな瞳でやけどを見つめ、美しく微笑みメモ帳に書いた。

シャワー借りますね(≧∇≦)

可愛いメモ帳に書かれた可愛い字、可愛い絵文字。
なのに切なさが感じられるのはなぜだろう。

(何なんだよ。アイツがどんだけひどい怪我してたってあたしには関係ない。アイツはクズなんだよ。なのになんでこんなにアイツが心配でならないの・・)

優しさ、愛情、友情なんて感じたことなんてない。
だからそんなあたしが考えたって無駄なこと。
小さく一つため息をついた。

しばらくすると莉麻が上がってきた。

ありがとうございました。
そんな瞳であたしを莉麻は見つめ、微笑み礼をし部屋から出て行った。

「帰んの?」

莉麻はうなずいた。
あたしたちは無言でドアまで向かった。
ふとあたしは言ってみた。

「なんかあったら言えよ。」

莉麻はまた微笑みうなずいた。


「お姉ちゃん。ただいま!」

最悪。
やな奴に出会ってしまった。 コイツ朝のこともう忘れたんだろうか?

「友達? めずらしいなぁお姉ちゃんが友達を家に連れてくるなんて。。 初めまして、妹の優愛です。いつもお姉ちゃんがお世話になってます!」

もういいからどっかいけよ。。
ここでいい子ぶっても意味ねーだろ。
莉麻は慌ててメモ帳を取り出し何かを書き始めた。

初めまして。
私しゃべれなくて、こんな挨拶ですみません。
真希ちゃんとクラスメートの沢渡莉麻です。
さすが真希ちゃんの妹さん。すごい可愛い!

「あっすみません私知らなくて!本当にごめんなさい。」
「優愛。もういいから。莉麻はもう帰んの。」
「ごめんなさいっ!じゃあまた。 お姉ちゃんをよろしくお願いします」

優愛を無視して、あたしは莉麻の腕をひっぱていった。

可愛い妹さんだね。

「あー。ホントなんでもできる奴なんだよ。ウザいくらい。」
「じゃあね。また。」

莉麻はいっつまでも笑顔で手をブンブン振っていた。

だいっきらいな快晴は莉麻の微笑みのように美しい夕焼け空になっていた。

「ありがと。」

小さくなっていく莉麻に向かってつぶやいた。

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