大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- 【おそ松さん】ちょっと松。【R指定】
- 日時: 2016/11/20 19:32
- 名前: 湖夏
初めまして、湖夏と申します(´ω`*)
おそ松さんの小説を書くのは初めてですが、自分なりに
頑張ります(^-^)/
※注意事項※
*同性愛描写が含まれる文です
*基本的にR18指定
*雑談は短めに
*誤字・脱字は暖かい目で見てやって下さい
*リクエスト・コメント大歓迎です
(派生カプを書くのは下手くそです…)
*リクエストをする際、シチュエーション等を詳しく書いて
頂けると有難いです
上記を理解した上で閲覧して下さると光栄です(o^^o)
それでは宜しくお願い致します!
追記:閲覧回数5000回超えありがとうございます(泣)
これからも自分のペースで頑張ります!
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- Re:囚われの猫 ( No.174 )
- 日時: 2016/05/28 17:38
- 名前: 湖夏
黒龍様リク☆
囚われの猫(モブ×一松)
調教/一→カラ前提
「今日は珍しく早く来たね、どうしたの?」
いつもの、皺ひとつない綺麗に整えられたベッドシーツの上で、男
は煙草を吸いながらそう言った。ネクタイをしゅるりと外し、隣に
座っている俺の頬に手を添える。優しい触り方だった。
「言いたくないこと?」
俺と然程歳の違わない男の手は、とても冷たかった。今は初夏で、
最高気温を日を重ねるごとに更新しているというのに、ひんやりと
していて心地好い。夜風にゆらゆらと揺れるカーテンに浮かされる
ようにして、ゆっくり頷いた。
****
今思い返せば二週間前くらいのことだろうか。
俺達兄弟は、成人を迎えて様々な道へと進んで行った。
とは言うものの、勿論就職先とかそんなのじゃない。
生き方だ。子供の頃は皆が同じように育ち、同じように成長して行
き、人間性というものを学びながら生きて行った。
しかし、高校を入学した辺りから、一人一人がそれぞれの個性を持
ち始めた。常に笑ってる奴、真面目になった奴、人と接する喜びを
知った奴。個性という色を身に付けた俺達は、今まで一緒に行動し
てきたことが嘘のような、まとまりのない六つ子になった。
その中に俺も含まれるのだけど、俺は根暗な奴になった。
人と話すのが怖くて、嫌われるのが怖くて、自分で結界を張り、ず
っとそこに閉じ籠るようになった。目に映る何かを見るのを恐れる
かのように。
俺には好きな人がいた。いた、と言うのだから、現在進行形ではな
い。その好きな人は、自分の兄だった。高校二年くらいから、そい
つの持つ優しさと潔さ、強さに惹かれるようになった。俺が幾ら冷
たくあしらっても、怒ることなくいつも笑って許してくれる。
この人に殴られても全然良かった。だってこいつは俺の持っていな
いものを全て持っていたから。俺みたいな生きてる価値も無いよう
な人間に、同じ対等の立場で話してくれる。そいつと話すと、胸が
貫かれたみたいに痛くなった。両思いになんてならなくても良かっ
た。否、寧ろなりたくなかった。この関係が、兄と弟と言う唯一俺
の持てる関係が、崩れるのが怖かった。ずっと張られていた結界が
溶かされて行く、温かく、幸せな気分に永遠に浸っていたかった。
ある日のこと、そいつはやけにそそっかしかった。
顔を赤らめ、時折鏡を見ては自分の顔を確認し、チラチラと時計を
見てうろちょろ世話しなく部屋の中を歩き回っていた。
どうしたのカラ松兄さん、とトド松が興味無さそうに聞くと、そい
つは顔をみるみるうちに真っ赤にさせた。
そしてその場に座り込むと、恥ずかしそうに小声で、もにょもにょ
と喋り出した。
『…わ、笑わないでくれよ?』
『……い、今から、その……か、か…彼女と、デートなんだ…』
頭の中で、パチパチと泡が割れる音がした。線香花火みたいに何も
かもが消えて行く。そいつの幸せそうな顔が、言葉が、刃となって
俺に襲いかかった。
いつ彼女なんてできたんだ?
何で俺に言わなかったんだ?
何で、そんなに、そんなに…
涙が流れる前より先に、その場から逃げ出した。
驚くトド松の声も、何も聞こえなかった。
心臓が掴まれたみたいに苦しい。痛い。体が張り裂けそうだ。
トイレに駆け込むと、便器に顔を突っ込み、嘔吐した。
飯も、あいつへの想いも、何もかもを吐き出した。
涙が頬を伝い、咳き込みながら何度も何度も嘔吐を繰り返した。
俺は、初めて失恋をした。
- Re: 【おそ松さん】ちょっと松。【R指定】 ( No.175 )
- 日時: 2016/05/28 18:11
- 名前: あゆん
切ないですね…
一松、好きなので、報われてほしい(´・ω・`)
まあ、彼氏とか居ないんでそーいう感情は、持ってないんですけどね!!( ー`дー´)キリッ
- Re:囚われの猫 ( No.176 )
- 日時: 2016/06/11 17:31
- 名前: 湖夏
思えば、思いも告げていないのに失恋だなんて馬鹿らしい。
勝手に此方が好きになっただけだと言うのに、余りにも自分が馬鹿
馬鹿しくて、冷静になり意識が明瞭になった時、笑いそうになった。
死のうか、とも考えた。
道を歩いていたら通り魔に襲われて死亡。乗っていたバスに毒ガス
が撒かれ死亡。交通事故に遭い死亡…できるだけ身内には迷惑を掛
けない死に方が良かった。
夜道を一人、行く宛も何もなく、覚束ない足取りで歩いてそんなこ
とを考える。こんな日の満月は鬱陶しい程美しかった。
まるで醜い自分を鏡として映し出すかのように。
未だにズキズキ痛む胃を押さえて一歩を踏み出した時、不意に後ろ
から声を掛けられた。
『ねぇ、キミ』
見慣れない男だった。スーツを着ているからサラリーマンか公務員
か何かだろう。まさかこんな見るからに金も持ってなさそうな俺に
カツアゲか?不審に思い、何も答えず振り向いたまま男を見ている
と、奴は気持ち悪いくらいの笑みを浮かべ、俺に近付いてきた。
思わず後退りする。が、何故か足が動かなかった。このまま今すぐ
にでも逃げ出したいのに。
『ちょっと時間あるかな?』
『……は?』
『大丈夫大丈夫、家に来て欲しいだけだからさ』
一瞬耳を疑った。
そんなの怪しすぎるだろう。道歩く人間を家に連れ込むなんて凶悪
な犯罪者としか思えない。きっと家に連れ込むなり刃物か何かを持
って俺を殺すのだろう。社会のストレスか何かで溜まった鬱憤を人
を殺すことで晴らしたいとか。ああ、でも殺されるのなら良いか。
丁度死にたいとか思ってたし、いっそのことこの男に殺された方が
良いのかもしれない。
そう考えると、今までの恐怖心は何処かへ吹き飛び、黙ってその男
に付いていった。
*****
男の家は何処にでもあるような普通の一軒家で、窓から灯りが灯っ
ていれば、家族が父の帰りを待っているようにさえ見える、家庭的
な家だった。男は鍵をポケットから取りだし、ドアを開けると俺を
中に入らせた。玄関は意外と広かった。履き過ぎてボロボロになっ
た靴を脱ぐと、また男の後ろについて歩いて行く。
『ごめんね、いきなり変なこと言って』
パチン、と電気をつけるとそこは寝室だった。広いベッドに、洒落
たカーテン、チェスト、綺麗に整頓された本棚。独り暮らしなのだ
ろうか。ゴミ箱にはカップラーメンやインスタント食品のゴミが部屋
とは不釣り合いに溢れていた。この男が犯罪者だという仮定からこ
こまでついてきたが、いざとなると肩に力が入る。俺は近いうち殺
される。そう、気を緩めた途端、刃物を持って腹を刺されて…
『キミ、いつも路地裏にいるよね』
『………え』
『いつも見てたんだ、僕。猫と遊んでるんだよね…可愛いなぁ。で
もよく昼にいるのに、今日は夜なのに会えるなんて…』
ゾクリと寒気がした。頭の信号が逃げろ、と警告を鳴らす。
犯罪者よりも、もっと危険な人物に捕まってしまった。
こいつ、あっちの奴だ…
急いでこの場から逃げようとすると、男は俺の手首を掴み、そのま
ま床に押し倒した。優男そうな見た目とは裏腹に、男の力は強く、
身動きが取れない。
『はあぁっ……腕、細いね…折れちゃいそう…』
『やだ、離せっ!!!』
男は恍惚とした表情を浮かべて、俺の頬を撫であげた。
あまりの気持ち悪さに体が硬直する。言葉が話せないくらい口が震
えている。命よりも、もっと大切なモノが奪われそうな気がした。
『折角ふたりになれたんだ……ふふっ、今夜は楽しもうね?』
男の手が俺のパーカーに伸びる。生理的な恐怖で、涙を溢しながら
拒絶した。
『…や、だぁ…っ…』
その言葉に、更に顔をニヤつかせて男は直に肌に触れてきた。
そして、呼んでも来ない筈なのに、俺は何度も呼び続けた。
『…カラ松、やだ…たすけて、カラ松…からまつ…っ!』
- Re: 【おそ松さん】ちょっと松。【R指定】 ( No.177 )
- 日時: 2016/05/28 21:04
- 名前: 湖夏
>>あゆん様
今回は悲恋系です(-∀-;)
切ないだなんて…!
めちゃくちゃ下手くそなのに…ありがとうございます;;
私もいないですよ〜(笑
でもあゆん様はとても可愛らしい方なので、すぐできますよ!
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