大人なりきり掲示板

【 指名制 / 3L 】耽溺のグランギニョル【 人外提供 】
日時: 2024/10/18 18:55
名前: 執事長  (ID: 3nikXZtz)



 それは空から降ってきたのか、あるいは地から湧き出たのか。

 あなたの手には、身に覚えのない一通の招待状が握られていた。

 艶めく黒薔薇の封蝋が、" 早く読んで "とあなたを誘う。

>―― 嗚呼、なんて美味しそうな貴方。今夜、お迎えにあがります ――

 それは、狂った喜劇を好む神様の、歪んだ悪戯だったのだろうか。

 斯くしてあなたは異界へ攫われ、人を喰らう怪物たちと一つ屋根の下で暮らす事となった。

 この世に一つだけのグランギニョル、その幕が今ここに上がる。



  ▼ 規則や世界観 ▼
【 www.otona-kakiko.com/bbs/bbs1/index.cgi?mode=view&no=680 】

  ▼ 提供一覧 ▼
【 www.otona-kakiko.com/bbs/bbs1/index.cgi?mode=view&no=681 】

  ▼ 参加方法 ▼
【 www.otona-kakiko.com/bbs/bbs1/index.cgi?mode=view&no=683 】


  ▼ 概要 ▼

/ 指名制 / 人外×人間 / メリバ要素、共犯者・隷属・共依存要素、捕食・流血表現を含有 / シリアスでダークな雰囲気も、仄々切ない純愛も /
/ あなたの指名や行動でエンドが分岐、1度エンディングを迎えてもご所望の限り物語が続くマルチエンド式 /
/ 基本は登録制、ご希望の方はお試し交流でも勿論可 /
/ 時にイベント開催 /
/ 完也を推奨、当方はご挨拶の後から伽羅口調にてお返事させて頂きます /
/ お互いが楽しめてこそ、真のハッピーなりきりライフ!という信条の下、相性重視 /
/ 演者様(参加希望者様)以外の書込みはご遠慮ください /

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Re: 【 指名制 / 3L 】耽溺のグランギニョル【 人外提供 】 ( No.175 )
日時: 2025/05/12 18:13
名前: ウィリアム・ロックウッド (ID: hoeZ6M68)

>>174

イベント
>レオニダス

 流石にここで死に絶えたいと思わないが、生きながらえる代わりに何か大切なものを失っている気がする。
 思考を放棄することでこの状況からくる様々な感情を無視しようとも考えたが、それも難しいことだった。まだ緊張で強張ったウィリアムの体は軽々とレオニダスに支えられており、優しい声がまるで天井から降ってくるような感覚に飲まれていく。
 彼の言葉通り、頭の中に思い浮かべるのは赤子が眠る揺りかご、そして穏やかな木漏れ日の中子猫を抱き寄せて毛繕いをする母猫。両者とも幸せを噛み締める代表とでもいうべき素晴らしい景色を思い浮かべる。
――……嗚呼、どこまでも自分が素面なのが恨めしいな。
 強いアルコールを煽りたいという、子役とはかけ離れた願望は、やはり緊張が解けない大人の自尊心を前にして思うことだ。柔らかい肉球の感触に僅かに息を漏らした。
「……あの、よかったら……何か話し続けてもらえませんか。今みたいなこと、それか、あなたの話でもいいので」
 要は慣れである。時間制限はあるが幸い今すぐにという話ではないのだ。自分がこの状況に慣れ、リラックスするためには会話が一番手っ取り早いと考えた。

Re: 【 指名制 / 3L 】耽溺のグランギニョル【 人外提供 】 ( No.176 )
日時: 2025/05/12 19:09
名前: レオニダス (ID: J1W6A8bP)


>ウィリアム(>>175

私の話、―先程私に母は居ないと言ったが、私はかつて神として崇められた身なのだ、今は見る影もないのだがね。
(甘える態勢は一先ず出来上がっているようだ。しかし“心底”というにはまだ足りない。流石にこの始まったばかりのロールプレイで母とは呼べぬかと内心で一人納得しながら穏やかな猛獣の双眸にて見つめ。彼は問い掛けに答える事はなく、会話をと強請る。一度目をぱちりと瞬くも、この状況に慣らさせて欲しいのだと分かり、その語り口は春の夜風を思わせる柔らかなしんみりとした静けさのある静謐な声音で。深く息を吐いては呼吸のリズムをよりスローテンポに律して動かしていないもう片方の腕にて彼の足に触れ、とん、とんと淡く摩るようにごく弱い力で叩いて。柔らかい肉球を備えた大きな手のひらで何度も頭をゆっくり大きなストライドで撫で、そうしている内にただ母の真似事をしているつもりだった自分にも芽生えたものがあったらしく気付けば無意識に冷たい猫の舌でザリ、と彼の頬を慈しむように舐め上げていて「 …! 」肌と肉を裂き骨を砕く、そんな捕食方法を持っている怪物に舐められたとあれば味見と受け取られても仕方がない、それを理解しているからこそ舌に伝わった確かな旨味にハッと瞠目して「 済まない、他意は無いのだ。ただ君が…余りに小さく温かく守ってやらねばと、それで。……慣れない事はいかんな、…台無しにして申し訳ない 」相手が同胞たる吸血鬼の獲物だということは重々承知している、きちんとそれが伝わってくれていればと真摯に謝罪を。自分でも無意識の行動ゆえ理路整然とした説明には至らず、不甲斐なさに忸怩たる思いで足を愛でていた手を自身の額辺りに当てて俯いて。)

Re: 【 指名制 / 3L 】耽溺のグランギニョル【 人外提供 】 ( No.177 )
日時: 2025/05/13 11:27
名前: ウィリアム・ロックウッド (ID: hoeZ6M68)

>>176

イベント
>レオニダス

 レオニダスの落ち着いた声や呼吸に全身が包まれているようだ。もともとは神として崇められていたのだという彼の話がゆったりと心の中に入ってくる。背を預ける彼の体も、緊張を解きほぐすようにテンポを刻む手も、そして頭を撫でる柔らかな感触も、次第に自然に溶け込んでいくようだった。
 案外できるだなと、幾分か力が抜けた自分に苦笑する。絶対的な安心感を抱くのはこの屋敷に来て珍しい……いや、成人し、大人という独立した存在になって珍しいことだった。気兼ねなく体を預け、紡がれる物語に耳を澄ませるのは何とも心地が良く、強請ったのも正解だと思わず目を閉じていた時。
 頬にざらりとした感触があった。その瞬間に理解は追いつかなかったが、レオニダスの態度からそれが彼の舌であることが分かった。大型の猫科である獅子の頭を持つ彼の舌は確かに猫のような特徴を持っていても納得がいく。
 自分よりもずっとたくましく、威厳すら感じる彼が落ち込んでいるように思えて、その様子もまたさらに緊張を解いていくようだった。
「……ふふ、すみません。笑ったらいけないんですが」
 だからこそ思わず笑みが漏れてしまい、慌ててこちらも謝罪を口にした。柔らかになった表情のまま、「謝ることはありませんよ」と自身の気持ちを伝える。
「……昔、友人と世話をしていた猫を思い出しました。その子は母猫からはぐれたようで、友人が引き取って育てていたんです……その子が、初めて私の指を舐めてくれた時は凄く嬉しくて」
 昔話をしながら、不快ではなかったことを伝える。再び体を預けながら提案、というよりは一つのことを強請った。
「そう、さっきあなたが言ったように、子猫みたいに世話をしてくれませんか? 毛づくろい、と言っても私には綺麗な毛並みもありませんが、真似事で構いませんし……たくさん甘やかしてください」
 言葉にするのは少し恥ずかしさもあったが、ここでしかできないことだ。開き直りも早い性格でよかったと頭の隅で思いながら、無邪気な笑みを浮かべてレオニダスを振り返る。

Re: 【 指名制 / 3L 】耽溺のグランギニョル【 人外提供 】 ( No.178 )
日時: 2025/05/13 11:55
名前: レオニダス (ID: J1W6A8bP)


>ウィリアム(>>177

(心底慈しむような気持ちがそうさせたのだが、どう足掻いても人肉を喰らう異形に過ぎない自分の舌を許可なく相手に這わせるなどと到底褒められる行為ではない。恥じ入るように固く瞼を閉ざしている内は許しを内包する彼の表情を目にすること能わず、しかし過去の記憶を引き合いに出されればようやくそっと目を開けて面を上げ「 ……母猫は君を食わんだろう 」互いに獣の特徴を有していても決定的な違いはある、その呟きは自分を責めるではなく相手の寛容さに深く感謝するような静かな響きを持って「 有難う、ウィリアム。願わくば私も、“彼女ら”のように君の眩しい想い出のひとつとなりたいものだ 」不躾すぎる振る舞いを許してくれたことに改めて謝意を言葉にして、無邪気で陽だまりのような笑みにつられるように厳しい獅子の形相をふっと和らげて。お強請りをする姿にはまさに自身に子息がいればこんな風にじゃれてきてくれたのだろうかと夢想を禁じ得ず、膝上の彼をより包み込むように背を若干丸めて「 …おいで、私の可愛い子 」低くも柔らかな声は自分でもこんな趣の音を出せたのかと驚くほど。しかし表層には出さず、それよりも優先されて表れたのは母が子を無条件に愛し守りたいと願う祈りに似た未来への期待、空いている腕で彼をしっかりと自分に密着されるように抱いてはぷにぷにの肉球で頭やうなじをゆっくりと撫ぜる。もし彼と親しい間柄でなければ、脳裏に浮かんだ吸血鬼に絶対に彼を喰うなと手前勝手に挑んでいたかもしれない。いつか自らの腕から離れ二度と触れられなくなってしまう温かな命をせめて今だけは愛おしむように、頭へと自らの顔を寄せてはそっと目を閉じて。)

Re: 【 指名制 / 3L 】耽溺のグランギニョル【 人外提供 】 ( No.179 )
日時: 2025/05/13 18:06
名前: ウィリアム・ロックウッド (ID: hoeZ6M68)

>>178

イベント
>レオニダス

「あなたも私を食べないでしょう?」
 相手が人を喰らう化け物であることは分かっている。しかし、そういう生態であるということだけだ。
 もしレオニダスがウィリアムを喰らう気があるのであればとっくにそうしているはずである。
「何を言っているんですか、あなたとの出来事も立派な一つの眩しい思い出ですよ。こういう場はなんというか、特殊ですけど……さらにあなたと知り合うことができて嬉しく思いますし」
 最初の緊張も解れてしまえばどうということはない。冷たくも柔らかく、優しい彼の手が自分を撫でてくれる感覚に任せ、子供っぽい仕草でそっとすり寄る。自身では不服に思っているものの、裕福な家の三男として生まれたこの青年は甘えるのも上手な人間であった。そして、邪魔をされずに真っすぐに生き延び、大切な命の終わりを見届けた精神は幾分かしなやかでもあった。
 レオニダスがどこか遠慮しているような気がするのはなんとなく感じていたことだ。この冷えた体に少しでも自分の体温を分け与えられたらと思う。頭を撫でる大きな手に自身の手を重ねて軽く握る。子供が親の手を求めるように、ゆっくりと自身の頬へと導いていく。
「……ちゃんと私のことを温かいと思ってもらえているんですね。他の方はほら、あんまりそういう話をしないので。こういう接触が不快でなければいいのですが」 

Re: 【 指名制 / 3L 】耽溺のグランギニョル【 人外提供 】 ( No.180 )
日時: 2025/05/13 19:29
名前: レオニダス (ID: FlsHeB77)


>ウィリアム(>>179

(神から異形の獣へと成り下がり自らを崇める者も失くし、図体だけ仰々しくとも嘗て人に囲まれ生きた弊害か受動的孤独に滅法耐性のない怪物は自らの価値を大変に低く見積もっている。許されるのであればこれ以上犠牲の生贄という名の獲物を喰らうことなく消え去ってしまいたいと、この黒薔薇の屋敷では到底叶えようもない願いはいつしか諦めに変わり、ゆるゆると絶望を受け入れていた。しかし腕の中に包まる体温と重みが、全身を弛緩させ剰え体温を分け与えられようとしている純粋な安堵が、堕ちた神たる自分に生きる意味を与えてくれるような気がして「 ――、 」黒い鬣を濡らした雫は何だったのだろうか。そんな些末なことは追及に値せず、ただただ矮小な自分に今一度救われたような心地を取り戻させてくれた命に万感の感謝を込めて「 ウィリアム、君はまさしく私の子だ。有難う 」若し微睡むのならば、微睡の妨げにならないよう、か細く消え入りそうな囁き声で。自分の系譜を継ぐ実子という意味ではなく、無条件に親に甘え、育てられながら親をも成長させる子という概念に彼を当てはめて――そして、穏当とした静寂を無遠慮に破るのは壁に出口を生成する空間の罅割れる音。それを獣の眼光で見据えて「 静かに 」彼が起きてしまうだろう、そんな警告を眼差しに含んでも黒薔薇たちはただ終劇を迎えた劇場に用などないと退いていくのだろう。出来る限り振動を与えないよう注意を払って立ち上がり、愛しき我が子を両腕の中に抱えたまま暗い通路を進む、その先に待つ彼の自室にてベッドに温かな肢体を横たえる筈で。)


【 今回のテーマでの脱出は成功です。イベントへのご参加ありがとうございました。引くには丁度良い頃合いかなと思いまして、幕引きをさせて貰いましたが、宜しかったでしょうか?さて、次は本編でもイベントでも、催し事への参加はまだ受け付けてますので、本編じゃなくても良ければエントリー可能です。もし別テーマにもご興味ありましたらご検討ください。改めまして、素敵な明晰夢をありがとうございました 】

Re: 【 指名制 / 3L 】耽溺のグランギニョル【 人外提供 】 ( No.181 )
日時: 2025/05/14 01:28
名前: ウィリアム・ロックウッド (ID: hoeZ6M68)

>>178

イベント
>レオニダス 〆

 本当に安心しきってしまった自分自身に驚く中、うつらうつらと再び睡魔に襲われた中で最後に聞いたのはレオニダスの優しい言葉。感謝の気持ちを素直に表した彼の様子を見ることは、重くなった瞼に閉ざされた視界では果たされることはなかったが。
 他の神という存在をよしとしない教育を受けてきたウィリアムではあったが、レオニダスの話を聞き、彼と接していればそれもなんだか馬鹿らしく思えてくることがあった。今では遠い昔、朝早くに教会で祈りを捧げながら欠伸をしていた夢を見た気がして――ふと我に返った。
 目を覚ませばそこは白い部屋ではなく、自分の自室。幾分か物が多くなったそこを慌てて見渡し、あの部屋から逃れたことを知る。
「……本当に寝たのか」
 時間制限と命の危機がある中でよく眠れたものだと自分自身に感心しながら、今度彼と会う機会があれば謝罪と、感謝を伝えなければならない。しかし、全く悪い気はしなかった。

――――――――――

幕引きをありがとうございました! どうなるか分からない組み合わせに思えましたがテーマに沿って深い交流ができたように思えます。

次回は本編から進めさせていただければと思います。マリーシュカさんとの会話の後、物語の内容を練り、レナードさんに読んでもらう流れになるかと思います。
出だしについてはこちらから進めるか、執事長様のほうから進めるか、お聞きして進めていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

byパステル

Re: 【 指名制 / 3L 】耽溺のグランギニョル【 人外提供 】 ( No.182 )
日時: 2025/05/14 01:53
名前: レイ・アナスタシア・フィーナ (ID: 21getbfq)

>>153

好きな色?うーん……水色や兄さんの瞳の様な綺麗な金色とか、鮮やかな赤い色、かな。
(胸を撫で下ろした相手から好きな色を問われると少し考える素振りを見せ、まだ結ばれていない下ろされた髪には付いていない水色の細いエクステを思い浮かべ、それから抱えている人形“リンド”の瞳へと視線を落とせば金色と、最後に貴重な材料から流れる赤色を思い浮かべては健康的であれば鮮やかで綺麗なあの色も好きだなと思い呟いて。差し入れを受け取った事でゆるりと微笑んだ相手が近寄った際にふわりと漂い鼻を掠めた清潔な香りにお風呂上がりなのだろうかと疑問に思い小首を傾げるも、どのタイミングで入るかは人それぞれかと自己解決すると受け取った差し入れとを机の隅に置き、寝る前に外していたエクステを付け、編み込み1つ結びにすると前で垂らし、人形を作る為に必要な道具や材料を取り出し、今日作る予定の人形の図案が描かれたページを開くと準備を終え、手馴れた様子で人形制作を始めて。)

Re: 【 指名制 / 3L 】耽溺のグランギニョル【 人外提供 】 ( No.183 )
日時: 2025/05/14 02:12
名前: レンブラント (ID: FlsHeB77)


>ウィリアム(>>181

そうですね、テーマに準ずる交流が出来たかと思います。とても感慨深い物語でしたし、数回に渡るイベントへのご参加ありがとうございました!


***


あの寂しがりで可愛いウィリアムと久々に会えて嬉しいわ、物語の進捗はどないやろねえ。招待状と外出する為の読んで貰えるよう書き留めた分の物語を送って貰えれば、届き次第あのオレサマヴァンパイアが向かう筈や。お手数かけてまうけどよろしゅうなあ、特段の相談がなければこっちにはお返事必須ちゃうからねえ。

Re: 【 指名制 / 3L 】耽溺のグランギニョル【 人外提供 】 ( No.184 )
日時: 2025/05/14 12:45
名前: ウィリアム・ロックウッド (ID: iv8UKAb0)

>>183

お久しぶりです、レンブラントさん。最近は部屋の中で蹲って頭を抱えていることが多いぐらいでまぁ……進捗もそれなりに。
またお会いした時には素敵な演奏を聞かせてくださいね。それでは。

ーーーーーーーーーー

>レナード

 書きつける紙の上、最初に受け取った時よりもよく手に馴染むようになった万年筆の先が止まる。招待状を認めるのも慣れてきたものだと感慨深い思いを抱きながら、数枚のレターセットともに使い魔へと預けた。
 マリーシュカからの提案から幾らかの時が流れた。この夜が支配する屋敷において、時間を気にするのはウィリアムのように短命な人間だけなのだろうが。それでも机に向かって唸った時間を思い出すと、その努力が報われてほしいと願わずにはいられない。
 結局どのような話にするか悩んだが、連続で書き続けなければならない点や、自分の経験を活かせるという点で紀行文学の体裁を借りることとした。
 一人の酷く無口で無愛想な旅人が様々な街を巡って歩くストーリーである。その中では街の景色や文化、住む人々を描きながら、世界中を巡る中立的な旅人の立場で問題を解決したり、さらには問題を提示したり――思いつく限りの展開を用意するつもりだ。
 実在する街の話もあれば、妄想で膨らませた街の話もあるが、自身が歩いた国や街を基本とするのは変わらなかった。自分にしかできないことをと考えた時、一番に思いついたのがこの目や足で確かめてきた己の知識への自信だったためだ。一文字も書けなかった自分にしては上手くまとめられたと思っている……多分。
 招待状に付属して渡したのは旅人が訪れる最初の街。モデルはウィリアムの故郷であり、日照時間の少ない霧と灰色の街である。これで詰まらないと一生に付されでもしたらもう二度とペンを握れないかもしれない。
 悪い想像ばかりが頭をよぎる中、ただ反応を待つことにした。

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