大人なりきり掲示板

身体からの関係2〆
日時: 2019/03/01 21:37
名前: 白楼雪 (ID: rc1iwi.s)

「身体からの関係〆」がついに1000となりましたので、新たに作りました。

前のは過去ログからご確認できます。

なお、前の部分の続きから載せようと思いますので「あれ?これどうだったかな?」などと疑問を抱いた方は、過去ログをご確認してくださいね。

ps.主が「あれ?あれ!?ない!枠が消えてる!」と焦ったのはここだけのお話です(苦笑)

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Re: 身体からの関係2〆 ( No.83 )
日時: 2019/04/28 22:34
名前: ゆうりん@ベルトルトは神 ◆kGPnsPzdKU (ID: tyHe3Nhg)

「え……もう良いんですか?」

電話を切って此方へ歩み寄ってくる彼に首を傾げながら問う。
何だか一方的に切っていたみたいだし、喧嘩でもしたのだろうか。
いや、それならもっと言い争いをするはずだ。じゃあ、もしかして自分のせい?
秋月さん、と言っていたし電話の相手はあの女性。此方を見る目が怖かったし何か言われたとか……?それとも、別れた方が良いとか言われたんじゃ……
色々な不安が頭を過り、瑠依は不安そうな表情を浮かべる。

Re: 身体からの関係2〆 ( No.84 )
日時: 2019/04/29 21:26
名前: 白楼雪 (ID: rc1iwi.s)

>河村瑠依

不安の色を見せる瑠依の隣へ腰を下ろし、瑠依の肩へ顔を埋めた。
「特に大事な用は無かったみたいだし、良いんだ。それよりさ…」
埋めていた顔を上げ、優しい笑みで薬袋は瑠依に口づけを重ねようと距離を詰めた。
秋月の思いなど、薬袋は興味がない。
彼女はただの仕事の関係。替えのきく存在だ。
だが、目の前の愛しい恋人は、瑠依はたった一人の特別な存在である。

Re: 身体からの関係2〆 ( No.85 )
日時: 2019/04/30 21:09
名前: ゆうりん@ベルトルトは神 ◆kGPnsPzdKU (ID: tyHe3Nhg)

「そう、ですか……」

彼の言葉を信じ、瑠依はそれ以上は何も言わず距離を詰めてくる彼の行動から察して瑠依は静かに瞳を閉じる。
興味が無かった訳ではない。ただ、聞くのが怖かったのだろう。
自分は男だし、秋月さんという女性と比べればそんなに綺麗でもない。
それに過去の自分はとても淫らで、はしたない。
その印象は今でも彼からしたら変わりないのかもしれないが、自分では今は治まった方だと思っている。
秋月さんに出来る事もきっと自分では出来ない事があるかもしれない。
こう考えてみると自分はあの女性に劣っている部分が多々ある。
なら、彼が彼女に目移りするのも、そう遅くはないかもしれない。
だから聞かない。聞けないのだ。

Re: 身体からの関係2〆 ( No.86 )
日時: 2019/04/30 22:13
名前: 白楼雪 (ID: rc1iwi.s)

>河村瑠依

何を不安に思っているのか、薬袋にはわからなかった。
わかるのは瑠依が不安を懐いているという事と、薬袋が瑠依だけを思っているという事だけだ。
「…っ」
淡い口づけを瑠依の唇に重ね、瑠依の身体をそっと抱き寄せる。
人は思いを伝える手段を幾つか持っている。
声で、文字で伝える事。だが、察したり、第三者を通すのでは伝わりきらない。
思いを静かに巡らせる。
聴かれていない事を伝えるのは、的外れにならないだろうか?
しかし、それよりも、薬袋自身が恥ずかしい思いをするよりも、伝えず瑠依を不安にさせるよりずっと良い。
「…瑠依、少し俺の話を聞いてくれないか?」
口づけをそっと離し、静かに問いかけた。

Re: 身体からの関係2〆 ( No.87 )
日時: 2019/05/01 00:50
名前: ゆうりん@ベルトルトは神 ◆kGPnsPzdKU (ID: tyHe3Nhg)

「ッ……」

彼の口付けは、優しかった。
触れるだけの口付けだから当然なのかもしれないが、自身を抱き寄せる手から優しさが伝わってくる。
そんな優しさも自分以外に向けられるかも、と考えた所で彼が唇を離し言葉を口にする。

「ぇ……?良いですけど……」

話とは、何なのか。
聞いてくれと言われてしまえば、断る訳にもいかない。いや、その前提に断る理由なんてないので頷いたのだ。

Re: 身体からの関係2〆 ( No.88 )
日時: 2019/05/01 04:25
名前: 白楼雪 (ID: rc1iwi.s)

>河村瑠依

瑠依の返事を聞いた後、薬袋は数秒言葉に悩んだ。
聞いてくれと此方から言いながら、やはり伝え方に僅かな悩みを覚えてしまう。
「瑠依は、どう思っているのか分からないけど、秋月さんはただの仕事の関係でしかないんだ。ただ、一年程前に、恋愛的な気持ちで告白を告げられはした」
一つ一つ、噛み締める思いで薬袋は告げる。
「でも、以前瑠依に言った様に、俺は男しか愛せないし、その事を彼女にも告げたんだ。そして、それを別にしても俺は、彼女を仕事の関係でしか見ていないとも」淡々と告げる薬袋の気持ちに秋月への思いはなかった。そこに誠意がないと言われればそこまでだが、薬袋が思う相手は瑠依なのだから仕方がない。

Re: 身体からの関係2〆 ( No.89 )
日時: 2019/05/01 17:05
名前: ゆうりん@ベルトルトは神 ◆kGPnsPzdKU (ID: tyHe3Nhg)


やっぱり、そうだったんだ。
彼女から恋愛的な気持ちを告げられた事はあるという言葉に、やっぱりかと肩を少し落とす。
でも、そのあとに口にした彼の言葉から気持ちを断っている事も分かった。
男しか愛せないという事は彼の言う通り言われた事がある。
それでも、不安なものは不安なのだ。
男しか愛せないとしても、きっと菖蒲は今まで家庭を持ちたいとか思った事があるはずだ。
ごく普通な、一般的な家庭を築きたいと。
こんな事を考えてしまう自分は随分と面倒臭いなという自覚はある。
けど、やっぱり不安で。
彼の言葉を簡単に信じれていない自分に嫌気を刺しながら、また、そんな気持ちを隠すように「そうですか。なら、良かったです」と出来る限りの笑みを浮かべて答えた。

Re: 身体からの関係2〆 ( No.90 )
日時: 2019/05/01 23:33
名前: 白楼雪 (ID: rc1iwi.s)

>河村瑠依

明らかに気持ちが落ち込んでいる瑠依に、薬袋の覚悟が揺らぐ。
だが、伝えなければ伝わらないと思い、薬袋は更に紡いだ。
「俺は、瑠依より年上だし、男同士だから二人の間に生きた結晶を残すことは難しい」
ここで断られればそこまでだろう。きっと自身は傷つくだろう。
それでも…。
「それでも、俺は瑠依を愛している。だから、瑠依が受け入れてくれるなら、俺の側にこの先もずっと居てくれないか?瑠依が不安なら、世間に公表してもいいから」
すでに名の売れた小説作家と言っても良いだろう。
そんな自身が同性の恋人が居ると公表するのは、仕事にも些か影響するのは予想がつく。
だが、そんなものは大した問題ではない。現代では同性愛等に寛容だ。
そしてその程度で地に落ちるなら、その程度の実力しか持ち得ない薬袋の問題だと思ったのだ。

Re: 身体からの関係2〆 ( No.91 )
日時: 2019/05/03 01:03
名前: ゆうりん@ベルトルトは神 ◆kGPnsPzdKU (ID: tyHe3Nhg)


「そ、れは……」

世間に公表なんて、そんなのしてはいけない。
彼は名を知られている小説家だ。瑠依も読んでいて大好きな作家。
そんな彼が自分の不安を振り払おうとして自分が犠牲になる真似なんて、してほしくない。
瑠依は先程から抱いていて不安と共に、自身の思いを伝えるべく口を開く。

「僕も、菖蒲さんと一緒にいたいです。でも、自分が菖蒲さんの重荷になっちゃう気がして……菖蒲さん、言いましたよね。自分の身の回りの世話をする事が僕の仕事だって。その仕事も、上手く出来るか分かりません。何にも出来ないんです。……秋月さんと違って」

彼女はきっと、何でも出来る。
家事も上手くこなすことが出来るだろう。
でも、自分にはそれが出来ない。出来たとしてもいつかは失敗して彼に迷惑を掛けるだけ。
それは、嫌なんだ。
不安と共に、彼女に嫉妬している自分は情けないなと思った。

Re: 身体からの関係2〆 ( No.92 )
日時: 2019/05/03 04:22
名前: 白楼雪 (ID: rc1iwi.s)

>河村瑠依

不安な気持ちを吐露する瑠依の言葉を、薬袋は寄り添う様に聞く。
確かに瑠依は、家事が不得手な様子があった。
それでいて秋月は、何かにつけて薬袋の身の回りの世話をしようとしていた。
だが、大切なのはその能力ではないと、薬袋は思う。
「俺は、瑠依に側にいて欲しい。瑠依と共に暮らしたい。俺の側にいて欲しい存在は、家事や身の回りの世話が得意な他人じゃない」
秋月を、自身の担当を他人と言い切るのは些か冷たいかもしれない。
「俺に出来る事、瑠依に出来る事。俺にあるもの、瑠依にあるものはきっと重ならないものも多いと思うんだ。だから、支えあえればいいと思うし、家事は一緒に勉強していけば良いと思うよ」
微笑を浮かべ更に紡ぐ。
「それが支えあうって事じゃないか?」

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