大人二次小説(BLGL・二次15禁)

文スト 太中 (急に終わるかも)
日時: 2018/11/29 23:48
名前: ハフェズ

文ストの小説、太宰×中也を書こうと思います

主に双黒のお話になります
微エロ注意です(一応)
軽く行為を示唆する表現があるかもしれません
ご注意ください

また、太中苦手という方はご遠慮ください
判断などは自己責任でお願い致します


【2016.3/7 参照1000突破致しました!ありがとうございます!】
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お互い ( No.1 )
日時: 2015/10/26 19:35
名前: ハフェズ

「っい」
「あ、ごめん、痛かった?」
背中の傷の触れると、中也が声にならない声を上げた。
彼の背中には今正に包帯が巻かれんとしていたのだ。私の手で。
「…別に」
「そう。なら良かっ、った!痛っ!?」
顕になった私の脚。其処に中也が消毒液を容赦無くぶっ掛けるものだから、私は思わず叫んでいた。
「ちょっと中也、何するの!染みるよ!痛いのだけr」
「っるせぇ、黙ってろ」
中也が苛ついた様に言う。此方を振り向かずとも、其の端整な顔の眉間に皺が寄せられるのが解る。私は大人しく口を閉じた。
ゆったりとしたソファの上、私達は互いに任務で負った傷の手当をし合って居た。私は左脚に。中也は小さな背中に負っていた。原因はと言うと…、私に有った。敵に脚を遣られ、逃げ遅れた私を中也が庇ったのだ。彼は私より小さい癖して私を抱き抱えた。彼は其の儘逃げ果せると思ったのかもしれなかったが、そうは行かず、結果中也も背中に軽傷ながら傷を負ったのだった。

「ねぇ、中也ぁ」
彼の華奢な躰に包帯が巻かれて行く。其れに連れて、中也の肌が見えなくなって仕舞う。其れが何とも残念で…。
「何だ」
「邪魔」
「っは?」
中也は作業を止めようとせず、私の脚に器用に包帯を巻きながら訊き返した。
「俺がかよ」
「じゃなくて…、」
「だったら何が邪魔なんだ?」
依然中也は振り向いて呉れない。左下を向いて其のまんま。
一々私を気に掛けて呉れる様な性格では無かったし、今の状態で私の方に顔を向けると言うのも、中々難しいとは思うけれども…。私、自分の左脚に嫉妬して仕舞うよ?
「私今中也の背中に包帯巻いてあげているじゃない?」
あぁ、と中也が言う。
「良い所まで来たのだけれど、中也、君の髪が邪魔してくるのだよ」
「そうかよ」
「悪いと思うなら退けて呉れないか」
「は?何で俺がやんなきゃなんねえんだよ。手前で遣れよ!
てか俺は別に悪いなんざ思ってねぇから!」
「えぇー」と言うと、煩ぇと突き放されて仕舞う。
「私は中也に包帯を巻いて居て、今一寸手が離せないのだよ」
「俺もだ、バカヤロウ」
「だから代わりに中也が遣って」
「人の話訊けよ」
けれど私は知って居る。中也は口では斯う言って居ても、何だ彼んだ言いつつ最終的には応えて呉れると言う事を。
ったく…。
仕様がねぇなぁと独り言の様に言いながら、結局中也は自分で髪を退けた。するりと髪を横に流す。其の所作だけでも、色っぽかった。

数分と経たぬ内に、私は包帯を巻き終えて仕舞った。
ふと窓の方を見遣ると、閉ざされた窓から月の光が差していた。そう言えば、もう直ぐ満月だったっけ。青白い光は誰かさんみたいだった。
中也は未だ包帯に苦戦して居る様だった。私が脚を上げるのに疲れたと言ったから、中也は自分で持ち上げるしか無かったのだ。本当は上げてあげても良かったのだけれど。駄目だなぁ。中也を見て居ると、つい意地悪をしたくなる。彼の反応を見るのが愉しいのだ。任務中であっても、そうでなくても、中也は予想以上の反応を返して呉れる。私は其れが何とも面白くて。
私だけに見せる、彼の一面。
私だけが知って居る、中也の顔。
そんな事を考えて居ると、如何しても中也にちょっかいを出したい!と言う感情が込み上げて来た。嗚呼今にも此の小さな生き物に抱き付いて仕舞いたい。けれども此処は冷静に。急がば回れじゃあないけれど、焦ってはいけないのだ。考えてから行動に移すまでの僅か一瞬の間に、私の頭には数百の行動パターンが浮かんで行く。はてさて、如何して遣れば中也に一番効く≠セろうか?自然と口許が緩む。ニヤけきって恐らく気持ち悪い己の顔を中也に見られない事が、幸いと言った所か。


中也、早く終わらせてよ。
後ろで太宰が言った。煩ぇ。後少しなんだよ。
「遅いなぁ中也は。私もう包帯巻き終えたよ?」
「一体誰の所為だと思ってやがるっ」
最後にギュッときつく包帯を縛って遣りながら、俺は吐き棄てる様に言った。
いったぁい!などと言う太宰の言葉は気にしない。此奴には先程から苛つかされっ放しだ。こんな事じゃあ怒りは収まらない。今直ぐにでも殴り掛かって遣りたい所だが、生憎明日も仕事が入っていて、此れ以上の負傷は此方としても控えたい。
「中也一寸脚伸ばしてみて」
「あ?」
急に何を言い出すかと思えば。脚を伸ばす、だ?
「斯うか?」
俺が脚を伸ばすと、太宰は、
「そうそう。…ほら、見てご覧よ。殆ど脚の長さが一緒だよ!」
ボスッ。太宰の腹に、エルボが決まった。
「手前、いい加減にしろ!!」
「行き成り殴って来るなんて、酷い!」
「あ゛あ!?手前が意味わかんねぇ事言ってくンのが悪ぃんだろ!
大体何で俺が手前の前に座らなきゃなんねえんだ!」
もう一発お見舞いして遣ろうと、今度は拳を太宰の顔面向かって振るう。が、惜しくもそれは太宰の手に阻止された。ぐっと奥歯を噛み締め手を引こうとするが、ビクともしない。
太宰が、何時ものあの得意顔して言う。
「何、中也、私が言った言葉の意味解らなかったの?まぁでも単細胞の中也なら、仕方が無いか」
「ンだとっ!?」
「其れに中也が私の前に座って居たのだって、其れがお互い治療するのに最適だったからに決まっているでしょう」
うっと、俺は言葉に詰まった。此方は怒りに震えながら喋ってんのに、太宰が冷静に応えて来る所為で調子が狂う。
俺は震える肩を抑えて、代わりに深く溜息を吐く他無かった。
「もう手当ては終わったんだし、良いだろ」
そう言ってソファを降りる。しかし、又しても其れは太宰の手に依って阻まれて仕舞った。太宰が俺の腕を掴んでぐいと引き寄せたのだ。
俺はバランスを崩して、在ろう事か太宰の胸元へと収まった。
「未だだ。未だ、終わっていない」
太宰のしなやかな指が、包帯の巻かれた背を這う。

お互い ( No.2 )
日時: 2015/10/27 00:18
名前: ハフェズ

「おい、太宰、」
色素の薄い亜麻色の髪に、太宰の吐息がかかってこそばゆい。俺は見事に此奴に抱き竦められる形となって居た。
「ちゅうや、」
「っ、やめ…!」
耳許で甘い息を吹き掛けられて、思わず躰の力が抜けて仕舞う。
引き寄せられた時に障ったのか背中に鈍い痛みを感じた。しかし、其れも直ぐに何処かへ消えて行く。
やばい。此の儘では。早く太宰の許から離れなくては…
そう思うけれども、躰が良い様に動かない。其れでも何とか太宰の野郎を引き離そうと手を遣った時だった。背中の、弱い所を太宰の指が撫でて行く。
ビクン、と、自分の意思に反して躰が反れる。
「く…っ、だざ、いっ」
俺は捩れる躰で太宰を睨む。ン野郎、涼し気な顔しやがって…!と言わんばかりに。睨み続けて居る間にも、太宰の手は前へ後ろへと回され、太宰の良い様にと遊ばれる。視界が霞んでゆく…
「んあっ、ふっ…ん」
俺が口を開けたのと同時に太宰が唇を重ねて来た。太宰と視線がぶつかり合う。太宰は、至極気分が良いのか、眼を細めて笑って居た。

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