大人オリジナル小説

さよならかったあないふ。
日時: 2013/04/19 18:12
名前: 奇妙不可解摩訶不思議

初めまして、そうでない方はこんにちは!!
これは、本館で書かせて頂いている「中学一年生のはっぴー毎日」の主人公、隼人君の、昔の暗いお話です。
本館の方のを先に読んだほうが楽しいかな?


ということで、始まります!
























僕の名前は、池町隼人。
小学六年生。

成績は、まぁ、いい方。
友達も、いるような、いないような。

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Re: さよならかったあないふ。 ( No.101 )
日時: 2014/11/01 20:20
名前: 奇妙不可解摩訶不思議

僕はとうとう、「ジュケンセイ」になってしまった。

返される模試の結果。僕の偏差値、68。また志望校はB判定だ。受かる受からない半々、って感じだろうか。ひとつ偏差値を下げると5%も上がるのに。
きょろきょろあたりを見回すと、結果表とにらめっこしてる子、絶句してる子の2パターンに分けられた。僕の塾は少人数(7人しかいない)で、結構高みを目指す人が集まってる。でも、僕より、ちょっと、ダメな子ばかりだ。

「実力コースと基礎コースの人の差がなくなりつつあります。これから本気でやんないと知らないからね」

うちの講師の先生は、結構きつい。「受験舐めんな、受験は戦争だ」と一度言われた。戦争なめんな、である。

「隼人君…」

この甘ったるいカスタードクリームみたいな声は、百合ちゃんだ。百合ちゃんは榊原大付属高校…に、行きたいんだったかな。僕?僕はもちろんS判定ですが。

「百合ちゃん、授業真面目に聞いて早めに寝てればそれだけでもだいぶいいよ」

「つまり授業中寝るなってことだよね…」

うう、とくぐもったカスタードヴォイス。彼女の声は先ほども述べた通り砂吐きそうなほど甘いが、僕は大大大好きだ。ただのぶりっ子声ではない。ぶりっ子は声を作るからダメなのだ。百合ちゃんみたいにもともと甘い声だったら、いっくらでも聞いていられると思うのだ。

答案から目を上げると、幸平君と目が合った。
彼は、僕と同じ…いや、一つ下の学校に行きたがってる。
彼はとっても素直で純粋で、何事にも全力なのに暑苦しくなくって、全部自分のせいにして泣いちゃうような子。二年生のころは陸上に明け暮れてた。自分のせいで団体戦が〜みたいなこと言って泣いたそうだ。彼のためなら同性愛者に目覚めてもいい。
幸平君は目の下にクマをたたえ、力なくやるせなく微笑んだ。

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