大人オリジナル小説

Re:愛してる
日時: 2012/07/26 14:34
名前: おかゆ

   『非常識だとしても皆が常識といえばそれは常識になるんだ』



こんにちわ。

名前を変えて他の所でもちょくちょくやってますが、社会系が一番書きやすいと思ってまた書いてみることにしました。
どうぞ生暖かい目で見守ってください。

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Re: Re:愛してる ( No.139 )
日時: 2013/08/17 01:21
名前: おかゆ


―再び市川瑠璃視点―


――・・『好き』

この感情は底を知らずどんどん膨れ上がっていた。


膨れるたびに嬉しくなって、気持ちよくなって、それと同時に、




怖くなる。




『冬休みまであと一ヵ月半!!』


誰が書いたか分からない黒板の文字をぼんやりと見ながら席に着く。



「えぇ〜?カラオケェ?でもあたしその日開いてなくてさぁ」


先生がいない教室で携帯を弄りながら一際うるさい声で麗華が話していた。



「頼むよぉ麗華がいないと盛り上がらなくってさ」

「そんなことないよぉ〜」


まんざらでもない顔で貼り付けた笑顔を振りまいていた。


嫌になって教室を出る。


「でも・・・」


教室を出るとき視界に映った麗華の目は伊藤を捉えていた。



「行くんなら大勢のほうがいいよね?」



そういって麗華は伊藤に近づいた。


「・・・っ、」


反射的に教室の扉の陰に隠れて様子を伺う。

何、何、何。



「ねぇ、伊藤?」

「・・んぁ?」


話す相手がまだ教室にいないからか、一人で携帯を弄ってる伊藤に麗華が話しかけた。



「結構先になるんだけどね?」

「12月の24日ってさ、あいてるかな?」

「もしあいてるなら皆でカラオケに行かない?」



麗華からのそれはお誘いの言葉だった。



そうだ、


まだ麗華は伊藤のことが、あぁ。


あの時は伊藤に何の感情もなかったから忘れていた。
でも麗華のことだから、伊藤はもうあきらめて次の違う誰かを狙ってるのかと思った。


「・・・・カラオケ?」


伊藤は少し不思議そうな目で麗華を見つめた。


「皆で・・ねぇ・・」


伊藤はしばらく考える・・フリをしてる。


「んー・・俺、先約があるからパス」


その瞬間周りが少しざわめきだした。



「伊藤!?お前イブに約束・・まさか彼女!?」
「あの伊藤が!?確かにかっこいいとは思うけど伊藤がっ!?」
「マジかよ伊藤・・お前リア充だったのか」
「誰?ここ!?他校!?」



いろんな声が聞こえる中、麗華はただ立ち尽くし、少しだけ絶望した表情をした。




――いや待って。


私も知らなかった・・・



「好きって自覚した瞬間失恋かよ・・」


一瞬絶望しそうになったがその後の会話で私はさらに驚くことになる。



「あーでも彼女とかじゃないから」

「・・・えっ?」

そして伊藤はあぁ、と何か思いついたように顔を上げて、


「市川との予定があるんだ」





「・・・は?」

「はっ!?」




思わず声が裏返ってしまった。


「市川って・・瑠璃のこと?」

「そ。だから悪いな」


皆がさらにざわついた。


そして扉に隠れていた私と伊藤の目が合う。


「あ、市川!!おはよう」


おはようじゃねぇよ!!!


何私を巻き込んでんだ!!


そんな約束した覚えない!!




「なっ・・な、な、何言ってんだ!!伊藤!!!」

「えっ?あれ?市川この間言ってたじゃん。24日な・・って」

「そんな約束なんて知らないってば!!」


視線が一気に集まる。


「あれー?そうか?じゃぁいつだっけ?」

「いつも何も私伊藤と約束自体してないよ!!」



嫌だ。これ以上視線を集めたくないのに!!



「――・・瑠璃」


冷ややかな声。

「・・・・・っ!?」


「・・・・瑠璃も・・一緒にどう?その、伊藤との約束が延期にできたりするならさ、カラオケ行かない?」


麗華に誘われた。


「えっ・・・あっ・・と・・」

「ね・・?」


これは、やばい。



脳内で告げている。



「う・・・ん・・」




つい、頷く。




「・・・・やった♪決まりね」



皆の視線と、伊藤の呆れた目、そして麗華のにこやかな表情。







あぁ、どうしよう。



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