大人オリジナル小説
- Re:愛してる
- 日時: 2012/07/26 14:34
- 名前: おかゆ
『非常識だとしても皆が常識といえばそれは常識になるんだ』
こんにちわ。
名前を変えて他の所でもちょくちょくやってますが、社会系が一番書きやすいと思ってまた書いてみることにしました。
どうぞ生暖かい目で見守ってください。
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- Re: Re:愛してる ( No.97 )
- 日時: 2012/10/20 23:57
- 名前: おかゆ
あー、なんでいつもこうなってしまうんだろう。
自分にいらだってしょうがない。
伊藤のあんな顔、久しぶりに見た。
「・・・・・・っ、あー・・」
今さら遅い。起きてしまったものはしょうがない。問題はその後どうするかだ。
小さくため息をついて、携帯の画面を見た。
まだ水曜日、もう水曜日。
時間の流れは速いのか、遅いのか。
「・・・・・こーゆーのは・・早く元通りにしたほうがいい」
私は携帯をしまい、体を今行っている道と逆の方へ向けた。
足を無理やり早く動かせる。
急がなくちゃ、
* * * *
「・・・・っあー・・」
やってしまった。また、市川を怒らせた。
「でも仲良くなりたかったんだよなー」
自分に言い聞かせるようにして目を閉じた。
「・・・・・・・・・・・・・・・瑠璃、」
ただの独り言、呟きのはずなのに。いや、呟きだからなのだろうか、その言葉はびっくりするほどすらすらと出てきて。
「・・・瑠璃」
もう一度言うと、やっぱりその二文字は簡単に声に出て、言葉となった。
「意識しないとこんなに簡単に出るのな・・」
できれば今そこに、君がいれば。
「ちょっとは驚いた顔でもしてくれたかな」
軽く笑う。
「・・明日謝ろっかな」
そして俺は帰ろうと荷物を持った時だった。
「―――・・伊藤、帰るのか・・」
そこには息を切らせている市川がいた。
「あ、市川・・その・・・・・・・ごめん、」
「何であんたが謝るのさ」
「え、だって俺がお前の気持ち考えずに・・」
「それは私だって同じだから」
そう言って息を整えてから俺のほうに歩いてきた。
「――・・私だって、伊藤と仲良く・・なりたい、でも・・まだ、気持ちの整理がつかなくて・・これからもいっぱい伊藤のこと、傷つけるかもしれないけど・・それでもいいなら気長に待ってほしい」
必死で言葉を言う市川。
「私が思うにさ・・別に、名前で呼び合えるからって仲良くなったとか・・そんなんじゃないと思う・・・だからさ伊藤、そんなに無理しなくても・・いい・・」
・・・・あぁ、そっか。
「・・・・・ハハッ・・そうだよなぁ・・」
市川のおかげでなんかすっきりしたような気がする。
「・・・・そうだな、お前の言うとおりだわ・・」
そして、今なら・・今なら言える気がする。
「瑠璃」
「・・・・・・・・・・え」
一瞬の間。
そして、
みるみるうちに赤くなっていく市川の顔。
「・・・・いと、う・・・お前、今、」
「ん?」
こいつ、俺の名前呼んだときはなんともなかったのに呼ばれたときは俺より照れてるじゃねーか。
「確かにお前の言うとおり、いきなり名前呼びは難しいな。うん。よし!!じゃぁこれからも今までどおり苗字呼びでいこうな!!市川」
「えっ、えっ?」
いまだに戸惑っている市川を見ながらニヤッと笑った。
そうだよな、焦らなくてもいい。
『市川』と『伊藤』でも全然いい。
仲良くなれる方法はまだどこかにあるはずだから。
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