大人オリジナル小説

Re:愛してる
日時: 2012/07/26 14:34
名前: おかゆ

   『非常識だとしても皆が常識といえばそれは常識になるんだ』



こんにちわ。

名前を変えて他の所でもちょくちょくやってますが、社会系が一番書きやすいと思ってまた書いてみることにしました。
どうぞ生暖かい目で見守ってください。

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Re: Re:愛してる ( No.130 )
日時: 2013/07/18 23:40
名前: おかゆ





文化祭から一ヶ月。


そろそろ祭り気分も抜けきったころ、


私たちは中間試験勉強に追われていた。



「あぁ!?この元素記号ってどっからでた!?」
「伊藤、ここの問題は――・・」
「あーお前。まずこれ問題文から違うから」
「えっ!?」


私、伊藤、そして北村先生の三人で化学の勉強をしていた。




「ったくよぉ、俺だって録画を消費しなくちゃならんけぇ。お前らに付き合ってる場合じゃないんに・・」

「アニメでしょ。大丈夫大丈夫。あれ一本三十分だろ、あいた時間にさくっと」

「バッカ。それが大量にあったらどうなる?すぐパンクするだろ」


先生は伊藤のシャーペンをくるくると回しながらだるそうに答えた。



「・・・それなのに私たちに勉強教えてくれるなんて優しいですねー」
「市川。お前はその棒読み加減やめろよ・・・まぁ、お前らに恩売っときゃのちのち・・・なぁ?」


悪い顔だ。絶対後でネチネチ言われる。



「・・・あっ、おい伊藤ここちげぇっつってんだろ何回言えばわかるんだよ」

「はぁぁっ!?だってここマグネシウムがっ!!」

「マグネシウムの存在は忘れろ!!さっきとで問題が違うの!!酸素と銅は酸化銅に――・・ってこれ中学生でならうんだけど!!?」



ギャーギャー言い合ってるのを見て本当に高校生と先生なのだろうかとよく思う。



「っあーーー!!疲れた!!休憩!!!」


そういって伊藤は席を立ち廊下へ出てしまった。





「ったくあいつ人がせっかく教えてやってるって言うのに・・・」


そういいながら先生はポケットの中にあった飴を袋から取り出し口に入れた。




少しの沈黙が流れる。



「――伊藤」



ふと、静かに先生が呟いた。



「・・・とはどーなったのかなぁって」

「別にどうもしてません」

そして私の持ってたシャーペンの芯が折れた。どんだけ動揺してるんだよ私。



「おぉ怖い」


先生は意地悪く笑うとポケットから飴を取り出して私に差し出す。


よほど動揺していたのか、わからないけど私の声はかなり低かったらしい。


「ありがとうございます・・」

「伊藤には内緒だかんね」

子供っぽく笑った先生。本当に子供のようで。



「かかった?マジック」

「・・・・・・」


これを認めたら、私はどうなるんだろう。


いや、本当はもう認めている。


でも関係が壊れるのが嫌だから動かない。動けない。




「・・・無言ってことは?もう認めちゃったりして?」

「――・・どうして、そんなこと聞くんですか」

先生にとったら私と伊藤なんてただの一生徒。


そんな一生徒達の長い人生の一瞬にしか過ぎないようなただの恋なんて。


「・・なんかな、お前ら見てるとハラハラするんだよ」
「・・・・・・・、」
「それで、応援したくなる」



ガリ・・と飴の砕ける音がした。


「それ、ただの自己満足じゃ・・ないですか?」

「・・・・・そうだな」


そして、切なげに笑った。


「所詮、ただの自己中で、自己満足だ」



今見ていて何よりも面白い。



そう、先生は付け加えた。




「・・・・・・最低、ですね」


「まぁ俺もいろいろあって―・・ってそんなの言い訳にもならないな。すまん、忘れてくれ」


そして私の顔を覗き込む。




「・・・・・・だからそんな泣きそうな顔すんなよ・・」






今、私はどんな顔をしていたんだろう。


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